iPad 第10世代を使ってみたいけど、同じ価格帯で購入できるGalaxy Tab S9 FEも気になるという方に向けて、性能を比較してみました。
私はどちらも持っていますが、Galaxy Tab S9 FEの方が使用頻度は高いです。
Galaxy Tab S9 FEの方がiPadよりもマルチウィンドウが使いやすく、Sペンが滑らかなところも気に入っています。
タブレットはiPadを使っておけば問題ないという意見の方が多いと思いますが、用途がハッキリしているならAndroidタブレットでも役に立ちます。
それでもAndroidタブレットは大丈夫なのか疑問に感じる方もいると思うので、本記事を読んで参考にしてみてください。
結論:Galaxy Tab S9 FEの方がコスパ高い
機種名 | Galaxy Tab S9 FE | iPad 第10世代 |
ディスプレイ | 画面サイズ:10.9インチ 解像度:2,304 x 1,440 ディスプレイ:TFT アスペクト比16:10 | 画面サイズ:10.9インチ 解像度:2,360 x 1,640 ディスプレイ:Liquid Retina アスペクト比3:4 |
リフレッシュレート | 90Hz | 60Hz |
スピーカー | デュアルスピーカー with AKG Dolby Atomos対応 | ステレオスピーカー(横向き) |
プロセッサ | Exynos 1380 | A14 Bionic |
バッテリー | 8000mAh | Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間 携帯電話データネットワークでのインターネット利用:最大9時間 |
メモリ | 6GB | 4GB |
ストレージ | 128GB | 64GB 256GB |
MicroSDカード | 1TBまで対応 | 非対応 |
防水防塵 | IP68 | 非対応 |
生体認証 | 指紋認証(電源ボタン)、顔認証 | 指紋認証(電源ボタン) |
アウトカメラ | 8MP広角 | 12MP広角 |
インカメラ | 12MP広角 | 12MP広角 |
サイズ | 高さ:254.3mm 幅:165.8mm 厚さ:6.5mm | 高さ:248.6mm 幅:179.5mm 厚さ:7mm |
重さ | 523g | Wi-Fiモデル:477g Cellularモデル:481g |
USB | USB Type-C 2.0 | USB Type-C 2.0 |
Bluetooth | 5.3 | 5.2 |
ネットワーク | Wi-Fi 6 | Wi‑Fi 6 5G対応 ギガビットLTE(最大32バンド) |
GPS | 対応 | Cellularモデルのみ対応 |
価格 | 68,799円 | Wi-Fiモデル:58,800円(64GB)、84,800円(256GB) Cellularモデル:84,800円(64GB)、110,800円(256GB) |
まず手持ちのデバイスをApple製品で固めていて、連携機能を活用したいならiPadでいいです。もしくは、とりあえずiPadを使ってみたい方にもiPad 第10世代はおすすめできます。
しかし上記に当てはまらないなら、ほとんどの方はGalaxy Tab S9 FEがコスパは高いです。
Galaxy Tab S9 FEはiPadより処理性能は劣っていますが、普段使いでストレスを感じるほどではありません。
むしろ、性能を求めていない人にとっては「ちょうどいい」と感じる性能ではないでしょうか。
特におすすめしたいポイントはSペンの書き心地とマルチウィンドウの使いやすさです。
ペンの滑らかさはGalaxyの方が勝っていますし、マルチウィンドウではiPadよりも多くの画面を表示できます。
iPadが肌に合わなかったからAndroidタブレットにしてみたいという方でも、Galaxy Tab S9 FEなら満足できるでしょう。
それにSペンが付属していて専用キーボードの価格が比較的安いので、アクセサリーを揃えた時のトータルコストはiPadよりも安く済むのはメリットです。
機種名 | Galaxy Tab S9 FE | iPad 第10世代 |
本体 | 68,799円 | 58,800円(Wi-Fiモデル64GB) |
専用ペン | 付属 | 14,800円(Apple Pencil 第1世代) |
専用キーボード | 18,480円(Book Cover Keyboard Slim) | 38,800円(Magic Keyboard Folio) |
合計 | 87,279円 | 112,400円 |
それぞれ性能を比較してみた
プロセッサ性能はiPadの勝ち
Geekbench 6で両機種のCPUとGPUスコアを計測してみました。スコアの数値が高いほど性能が良いので、iPad 第10世代の方が高性能ということが分かります。
iPad 第10世代のスコア
S9 FEのスコア
iPadでゲームをしていてカクカクすることはほとんどないので、ゲームをしたいならiPad 第10世代の方が快適でしょう。
とはいえGalaxy Tab S9 FEでもそこそこゲームはできますし、普段使いなら問題ない性能です。
ディスプレイはどっちも優秀
iPad 第10世代のLiquid Retinaディスプレイは誰が見ても綺麗だと感じますね。Galaxy Tab S9 FEでもディスプレイ性能は高いので、どちらも甲乙つけがたい。
Galaxy Tab S9 FEは彩度が高いように見える一方、iPadは目に優しい色という印象です。
とはいえ動画を見る際、Galaxy Tab S9 FEは上下の黒枠が少ないので、iPadで動画視聴するより没入感があります。
リフレッシュレートについても比較してみました。
スローにした時、Galaxy Tab S9 FEの方が残像感が少ないです。
iPadのリフレッシュレートが60Hzで、Galaxy Tab S9 FEが90Hzだから、スペック通りの差が出ていますね。
手書きはGalaxy Tab S9 FEの勝ち
iPad 第10世代はディスプレイに奥行きがある感じなので、Galaxy Tab S9 FEと比べてペン先の感触が微妙です。
それぞれペンの描写を動画にしてみたので比べてみてください。
iPadでも文字は書きやすいですが、滑らかさならGalaxy Tab S9 FEの方が勝っています。使っているペンはサードパーティー製のペンシルなので、純正なら書き心地が違うでしょう。
Galaxy Tab S9 FEは付属品で純正ペンが付くところも嬉しいので、手書き端末としての満足度はGalaxy Tab S9 FEが上です。
それに細かいところですがGalaxy Tab S9 FEはSペンをマグネットで接続することができるので、いつでも取り出しやすいところはメリットですね。
認証周りはGalaxy Tab S9 FEの勝ち
両機種とも指紋認証に対応していますが、Galaxy Tab S9 FEは顔認証にも対応しています。
体感だとiPad 第10世代の指紋認証は反応が悪く、使いづらい印象があります。
つまり、Galaxy Tab S9 FEの方がロック解除をスムーズに行えるという結果になりました。
カメラは好みが分かれそう
カメラ性能はどっちも同じくらいというか、色味が違うくらいの差ですね。どっちも暗所だと若干明るさが足りないように感じます。
明るい場所で撮影してみると、iPadの方がコントラストが強いです。Galaxy Tab S9 FEは明暗の差が出づらいような。
マルチウィンドウはGalaxy Tab S9 FEの勝ち
マルチウィンドウの性能はGalaxy Tab S9 FEが圧勝しています。
さらにGalaxy Tab S9 FEにはDeXモードがあるので、パソコンのようにウィンドウを表示することもできます。
マルチタスクをこなしたいなら、Galaxy Tab S9 FEがおすすめですね。
ホーム画面はiPadの方が見やすい
ホーム画面はどちらも似たようなデザインですが、iPadの方が使い勝手は優秀かと。
Androidだとウィジェットに対応しているアプリが少なかったり、表示できても大した機能じゃなかったり、iPadより劣っている印象があります。
ホーム画面上でウィジェットを表示して効率的に動かしたいなら、iPadの方が使いやすいでしょう。
独自性はどちらも引けを取らない
iPadはApple製品同士の連携が非常に便利で、ここに書ききれないほど他にも連携機能があります。
iPhoneを持っている人はMacBookも持っていることが多いので、それだけApple製品で固めた時の連携機能は魅力的なんですよね。
ですがGalaxy Tab S9 FEでもDeXモードによるマルチウィンドウが便利ですし、エッジパネルからいつでもアプリを呼び出せるのが地味に便利です。
それにWindows PCのサブディスプレイとして使える機能も便利なので、Windowsユーザーとの親和性が高いです。
Apple製品で固めている方は迷わずiPadを使うことをおすすめしますが、そうじゃない場合はGalaxy Tab S9 FEでもいいでしょう。
アクセサリーの充実度はiPadの勝ち
アクセサリーの種類や品質に関しては、流石にiPadの方が上です。
iPad 第10世代用のMagic Keyboard Folioは、トラックパッドの精度が高く、キーボードの打鍵感も優秀。総じてGalaxy Tab S9 FEのキーボードより品質は上です。
値段が高すぎるところだけ気になりますが、サードパーティー製のキーボードという選択肢もあります。一方、Galaxy Tab S9 FEにはこれといって選択肢がないため、キーボードを使いたいなら純正一択でしょう。
最低限のアクセサリーしか使わないならGalaxy Tab S9 FEで問題ないですが、色々と使ってみたいならiPad 第10世代の方が捗ります。
まとめ
雑に使うならiPadの方が使いやすいといったところですが、用途が決まっているならGalaxy Tab S9 FEの方が満足しやすいでしょう。
私の場合、文章作成や動画視聴、Sペンによるメモ書きはGalaxy Tab S9 FEの方が使いやすいと思っています。他にもWindowsのサブディスプレイとして使い、メインPCの補助として使えるのも便利。
Galaxy Tab S9 FEもハイエンドモデルであるGalaxy Tab S9の廉価版という立ち位置なので、性能は劣るものの機能はそこまで抑えられていないです。
そもそもiPad 第10世代は上位モデルより機能が抑えられているので、クリエイティブに使うならAirやProモデルを使う方がよいです。
とにかく機能性はGalaxy Tab S9 FEの方が優秀ですが、タブレットに慣れていない方だとハードルが高いと感じるかもしません。その点、iPadは全国にApple Storeがあるので、困ったら技術的なサポートをしてもらえるという強みがあります。
迷ったら、使っているPCやスマホとの相性に合わせて選ぶのもおすすめです。