ロープロファイルのキーボードでも、打鍵音と打鍵感にこだわりたい人はいると思います。私はこれまでKeychron K3 ProやMX Keys miniなど薄型キーボードを使ってきましたが、打鍵感に満足できていませんでした。
特にロープロファイルのメカニカルキーボードはカチャカチャ感がするので、心地良い打鍵音とは言いづらい。そんなロープロファイルキーボードの印象を大きく変えるキーボード「Lofree Flow」が登場しました。
何が凄いって、薄型キーボードなのに通常キーボードと変わらないくらい押し心地がしっかりしているのです。
しかも従来のロープロファイルキーボードは「カチャカチャ」していますが、Lofree Flowは独自のキースイッチを使っているおかげで「コトコト」といった心地いい打鍵感です。
そんなLofree Flowを実際に購入してしばらく使ってみた感想を紹介します。キーキャップとキースイッチを交換した感想も書いているので、良ければチェックしてみてください!
Lofree Flowの特徴
- アルミフレーム搭載で高級感のあるボディ
- 独自のPOMスイッチを採用
- ガスケットマウント搭載で、底打ち感や打鍵音を抑制
- 指紋が目立ちづらく、肌触りの良いPBTキャップを搭載
- テンキーレスの英語配列
- キースイッチを交換できるホットスワップ対応
- RGBライト搭載
- WindowsとMac対応
- Bluetooth接続で最大3台のデバイスを登録可能
- 有線接続も可能
Lofree Flowが他のキーボードと違うのは、ガスケットマウントと独自のキースイッチを搭載しているところです。
ガスケットマウントというのは、PCBとプレートの間に弾力性のある素材(ガスケット)を挟み込み、衝撃と振動を吸収させる仕組みのこと。
そしてLofree Flowのために開発されたキースイッチを備えており、本体カラーがホワイトならGhost、ブラックならPhantomのスイッチを使えます。いずれも静音性が高く、コトコトした音が特徴。
今までガスケットマウントを搭載している薄型キーボードは存在していなかったので、Lofree Flowは画期的なキーボードというわけです。
それに加えて、全身がアルミフレームで昇華印刷のPBT素材のキーキャップを使っています。
高級感ある見た目とは裏腹に重さは568gなので意外と軽い。薄型だから持ち運びに困らないでしょう。バッテリーは最大40時間持つので、外出先でも使いやすいロングバッテリーです。
Lofree Flowのメリット
心地良い打鍵音と滑らかな打鍵感が癖になる
Lofree FlowのブラックモデルはKailh Phantomというタクタイル(茶軸)スイッチを搭載しています。これまで使っていたロープロファイルキーボードだとペチペチ感やカチャカチャ感のある打鍵音が多かったですが、Lofree Flowは非常に落ち着いた音です。
実際に打鍵音を録音したので聴いてみてください。
ついつい打鍵音を楽しみたくなるので、タイピングが捗りますね。
ガスケットマウントを搭載しているおかげで、メカニカルキーボード特有の金属音を抑えて静穏性に優れています。薄型なのに通常のキーボードと同じような押し心地で驚きました。
滑らかな打鍵感が癖になるため、キーボードの打鍵感にこだわる方にもおすすめできます。
所有欲を満たせるデザイン
なにより高級感あるアルミフレーム、質感のあるブラックが素晴らしい。私はキーボードの見た目より打鍵感にこだわるので、今まで所有欲を満たすという感覚はあまり無かったです。
それでもLofree Flowの重厚感というか、つい眺めたくなるデザインは素晴らしいと思いました。
これまで使っていたKeychron K3 Proと比べても、Lofree Flowの方がデザインと打鍵感は上回っています。やはりアルミフレームの高級感と、ブラックで統一されたキーキャップがクールすぎます。
Lofree Flowのデメリット
RGBライトはカッコいいけど実用性が低い
Lofree Flowにはバックライトが搭載されており、明るさはFn+F6キーで明るく、Fn+F5キーで暗くできます。
ただ、明るさを最大にしても微妙です。比較としてMX Keys miniのバックライトを並べてみましたが、Lofree Flowは最大輝度にしても暗いですね。とはいえ、暗い場所で作業しないのであれば気にする必要はありません。
また、サイドにあるライトは色を切り替えられますがバックライトは色を変えられないという謎仕様。
要するに、Lofree Flowのバックライトは明るくないしカラーを変えられるわけでもないので、実用性が低いと感じました。
カスタマイズ性が乏しいところは不満
Lofree Flowはホットスワップ対応なので、対応するキースイッチを自由に交換することができます。しかしGateronロープロファイルには対応していません。明らかにピンの位置が違います。
Choc V2のキースイッチなら対応していますが、現状では種類が少ないです。一応Lofree公式サイトかAmazonなら販売しているので、今後増えるのを期待するしかないでしょう。
また、VIAでキーマップを変更することもできない点もデメリットです。キーマップの変更ができると作業効率が上がるというメリットはあります。
とはいえ最初からカスタマイズ性を求めていない方なら、大したデメリットにはならないでしょう。
日本語配列バージョンが存在しない
Lofree Flowは英語配列のキーボードなので、日本語配列の販売はしていません。英語配列は日本語配列と異なるデザインなので、慣れていない方だと最初は戸惑うかもしれません。
角度調整ができない
細かいところですがLofree Flowは角度調整ができません。そのままでも使いやすい角度ですが、もう少し角度が欲しいところですね。
角度が調整できると奥側のキーが届きやすくなったりタイピングしやすくなったりと、メリットが大きいです。
しかし角度調整できるアイテムを使えば解決できます。例えばMujinaのスタンドを使うと角度が付いてタイピングしやすくなります。スタンドは置くだけで使えますし、持ち運びも簡単なのでおすすめです。
Phantom SwitchとGhost Switchは好みが分かれそう
本体カラーがブラックだとPhantomスイッチ、ホワイトだとGhostスイッチを搭載しています。最初はPhantomスイッチを使っていましたが、Ghostスイッチの方が好評なのでこちらも買ってみました。
それぞれ比較した感想としては、Ghostの方がスムーズにタイピングできる気がします。一方、Phantomはクリック感が強め。ゆっくりタイピングしたいならPhantomの方がやりやすいですが、素早く入力したいならGhostの方が向いています。
また、打鍵音に関してはGhostスイッチの方が静かなので、外出先でも使いやすいと感じました。とはいえPhantomも静かな方なので、どちらを選んでも後悔しづらいでしょう。
ちなみに「Phantomスイッチ搭載のLofree Flowを購入したけど、Ghostスイッチも使ってみたい」という人は、スイッチ単体を購入すれば付け替えることができます。
もちろん、逆も然り。
Lofree FlowのQ&A
操作方法はどこで確認できる?
RGBライトの色を変更したりシステムをWindowsかMacに変えたり、操作方法は画像付きマニュアルで確認できます。
よく使う操作は下記にまとめたので、良ければ参考にしてください。
Bluetoothペアリング | Fn+1/Fn+2/Fn+3を長押しする |
デバイス切り替え | Fn+1/Fn+2/Fn+3を1回押す |
バックライトのモード切り替え | Fn+左矢印キー |
RGBカラー切り替え | Fn+右矢印キー |
WindowsとMacのシステム切り替え | Fn+Nキー |
【まとめ】薄型キーボードに打鍵感を求めるならおすすめ
タイピングしやすい薄型キーボードが欲しいならLofree Flowはおすすめです。
ガスケットマウントの有無だけで劇的な違いを感じたので、まさに薄型キーボードのタイピング体験が変わりました。
少しでもタイピングにこだわる方なら、ぜひ使ってみてください。ただし本体色によって搭載されるキースイッチが変わる点に注意。リニア(赤軸)が好きならホワイト、タクタイル(茶軸)が好きならブラックがおすすめです。