白銀比(7:5)のアスペクト比を持つ「OPPO Pad Neo」を購入しました。以前にレビューした「OPPO Pad 2」の廉価モデルです。
OPPO Pad 2を使ったときはアスペクト比に魅力を感じたものの、価格の割に性能が高いわけでもなく微妙な評価でした。しかしOPPO Pad Neoは4万円前後のため、手に取りやすい価格なのがメリット。
7:5のアスペクト比を体験したいなら、ちょうどいいモデルと言えます。
実際に使ってみた感想や、微妙なところも紹介していきます。OPPO Pad Neoを気になっている人は参考にしてください。
- OPPO Pad 2より安く買える
- 読書やネットサーフィンが捗る
- スピーカーの音質が良い
- ちょっと動作が重たい
- できることが少ない
- 若干、価格が高い
どんな人におすすめ?
- 書籍や資料を読む用のタブレットが欲しい
- サブ機として使いたい
- 縦画面でも使いやすいAndroidタブレットが欲しい
OPPO Pad Neoは、インプット目的で使うときに強みを発揮します。特に漫画やPDF資料の見やすさは段違い。ただアスペクト比が違うだけで、他のAndroidタブレットにはない使い勝手を体験できると思います。
7:5のアスペクト比を採用しているメーカーは今のところOPPOだけなので、他のタブレットとの差別化もできていると思います。
しかし全体的に性能が低いので、汎用的に使えないのがデメリットです。あくまでサブ機として使うのが無難でしょう。
OPPO Pad Neoのスペック
スペック | OPPO Pad Neo | OPPO Pad 2 |
---|---|---|
サイズ | 縦:約255mm 横:約188mm 厚さ:約6.9mm | 縦:約190mm 横:約259mm 厚さ:約6.6mm |
重量 | 約538g | 約552g |
プロセッサ | MediaTek Helio G99 | MediaTek Dimensity 9000 |
メモリ | 6GB RAM(LPDDR4X) | 8GB RAM(LPDDR5@3200MHz) |
ストレージ | 128GB ROM (UFS 2.2) | 256GB ROM(UFS3.1) |
外部メモリ | microSDXC (最大1TB) | × |
ディスプレイ | 11.4インチLCDディスプレイ | 11.6インチLCDディスプレイ |
解像度 | 2,408×1,720 | 2,800×2,000 |
リフレッシュレート | 最大90Hz | 最大144Hz |
タッチサンプリングレート | 最大180Hz | 120/144Hz |
色域 | 96% NTSC | NTSC カバー率:96% DCI-P3 カバー率:97.4% 色差:DeltaE<2 |
輝度 | 400nit | 500nit |
アウトカメラ | 約800万画素(F値:2.0/画角78°) | 約1300万画素(F値:2.2)、AF対応 |
インカメラ | 約800万画素(F値:2.0/画角78.2°) | 約800万画素(F値:2.3) |
ビデオ | 1,080P/720P @30fps(アウトカメラ) 1,080P/720P @30fps(インカメラ) | 4K/1080P/720P@30fps(アウトカメラ) 1080P/720P@30fps(インカメラ) |
バッテリー | 8,000mAh | 公称値:9510mAh/36.99Wh 定格値:9230mAh/35.9Wh |
急速充電 | 33W | 67W |
Wi-Fi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 | 5.3 |
コーデック | SBC, AAC, aptX, aptX HD, LDAC | SBC, AAC, aptX, aptX HD, LDAC |
OS | ColorOS 13 based on Android 13 | ColorOS 13 based on Android 13 |
価格 | 44,800円 | 89,800円 |
販売サイト | Amazon | Amazon |
デザインについて
7:5の白銀比率が良すぎる
OPPO Pad Neoを購入した一番の理由が、7:5のアスペクト比です。これがなかったら買ってないでしょう。
何が良いって、横置きにしたときのサイズ感が絶妙すぎる。縦の表示領域は、ちょうどiPad miniを縦表示したときと同じです。
要はA4サイズの紙と同じサイズ感なので、読書をするときやWebサイトを見る時など、インプット目的で使うときに捗りまくる。
特に漫画を読むときの余白が少なく、没入感が半端ない。他のタブレットと比べても分かりやすいでしょう。
弱点としては16:9の動画を見るときに黒枠が目立つこと。とはいえ慣れれば気にならなくなります。
11インチだけど持ちやすい
11インチくらいになるとちょっと持ちづらくなるものですが、OPPO Pad Neoは横幅が少なく、ベゼルも程よく太いおかげで持ちやすい。
片手で持っていてもそんなに苦じゃありません。ちなみに重さは約538gです。
また、縦幅は12.4インチのXiaomi Pad 6s Proとほぼ同じ。言うならば持ちやすくなったXiaomi Pad 6s Proですね。
手持ちのAndroidタブレットと比べてみてもコンパクト。
OPPO Pad Neo | Xiaomi Pad 6s Pro | POCO Pad | |
---|---|---|---|
縦 | 255mm | 278.70mm | 280.00mm |
横 | 188mm | 191.58mm | 181.85mm |
厚さ | 6.9mm | 6.26mm | 7.52mm |
重量 | 538g | 590g | 571g |
サイズ | 11.4インチ | 12.4インチ | 12.1インチ |
機能性について
ディスプレイ性能は良い感じ
低価格のAndroidタブレットにありがちな、違和感のある色味というわけではなさそう。色が鮮やかなので、パッと見た時の印象は良い感じですね。
ただしビビッドすぎる感じもするので、自然な色味を求めるなら微妙に感じるかも。
OPPO Pad Neoより色域が広いXiaomi Pad 6s Proと比べると、違いが分かりやすいでしょう。
設定で自然な色味にはできますが、個人的にはブリリアントの方が好き。
編集作業では使いづらいディスプレイ性能ですが、普段使いなら問題ありません。例えばspacedeskを使い、メインPCのサブモニターとして使っています。16;10のディスプレイよりブラウザが見やすいので、それなりに便利ですね。
パフォーマンスは微妙
CPUのHelio G99はミドルクラスより下くらいの性能なので、動作は少し重ため。原神はグラフィック設定を最低にしないと動かせないほど。ゲーム用に購入するなら、まだXiaomi Pad 6を買った方がマシです。
一応AnTuTuベンチマークスコア、GeekBench6を計測しました。
実際の使い勝手についても、ちょっと処理が重たいように感じます。例えばPOCO Padと比べてみても、違いは顕著でしょう。
とはいえブラウザやKindleを見るくらいなら問題ない性能です。
バッテリー持ちは良い感じ
バッテリー容量は8,000mAhですが、そんなに減りは早くないと思います。バッテリーテストをしたところ、10,000mAhのバッテリーがあるPOCO Padより良い結果でした。
いずれも最大輝度、最大リフレッシュレートで計測。
また、バッテリーを100%の状態から1時間ほどYoutubeを流したところ、5%くらいしか減りませんでした。
充電速度について、33Wの急速充電に対応しています。しかし付属品に充電器が同梱していないので、手持ちの充電器で速度を計測。
スマート充電の設定をONにしているからか、充電速度は14W前後を維持しています。だいたい30分で20%充電できるといった感じ。
少なくとも遅くはないと思うので、許容範囲でしょう。
思った以上にスピーカー性能が良い
つい最近買ったPOCO Padと比べても、スピーカーの音はクリアに聴こえます。Dolby Atmosに対応しているからか、広がりを感じられるサウンドです。
特に中音がハッキリと聴こえるので、Youtube鑑賞には最適と言えます。
しかしちょっとだけ加工的な音に聴こえるのがデメリット。それでも価格を考えたら満足できる音質です。
ColorOSの使い勝手は優秀
購入時点ではAndroid 13でしたが、アップデートでAndroid 14にできました。ColorOS 15に対応するかは不明です。
画面分割やフローティングウィンドウも簡単に出せます。
さらにサイドバー機能もあるので、必要なアプリをすぐに出せるのが便利。というかこの機能は全てのAndroid機に搭載してほしい。
惜しいところ
キーボードやペンシルがあれば良かった
クリエイティブ用途で使いやすいアスペクト比なので、専用ペンシルやキーボードもあれば良かったかもしれない。まあ性能が微妙なので、ペンシルがあってもメモ書きしかできないでしょう。
しかしキーボードで文章作成をするくらいならHelio G99機でも支障はないので、せめて一体型キーボードは欲しかった…
それらを求めるなら、OPPO Pad 2を買えばいいという話になってしまいますが、キーボードセットで8万円。流石に価格が高すぎる。
あとちょっとだけ性能が欲しい…
Color OSの影響なのか、他のHelio G99搭載機より少し重たい気がします。比べてみると、アプリの立ち上がりが遅いような…
私の場合、OPPO Pad NeoはPCで作業するときにサブ機として使っています。例えばサブディスプレイにしたり、Youtubeを流したりと、そこまで重たい処理はさせてません。
それでも挙動が少し遅いと感じるため、あとちょっとだけ性能を高くしてほしいと思いました。
もうちょいコスパの高い後継機が出てほしいものですが、OPPO Pad 3という新型モデルもあるらしい。なにやら技適を取得したという情報が出たので、日本でも発売する可能性がある模様。
価格によっては、OPPO Pad Neoから乗り換えを検討するでしょう。
もっと価格を安くしてもいい
Helio G99搭載機で4万円前後というのは、ちょっとお高い。他のメーカーなら2万円台という安さなんですよね。
まあYahooショッピングでポイントを駆使すれば3万5千円くらいで買えますが、それでも割高な気がします。せめて2万円台なら気軽に購入できるかと。
まとめ
OPPO Pad Neoのメリット
- OPPO Pad 2より安く買える
- 読書やネットサーフィンが捗る
- スピーカーの音質が良い
OPPO Pad 2の価格は6万円以上で、OPPO Pad Neoは4万円台。Yahooショッピングや楽天ならポイントで実質4万円切りになるため、そこそこ価格は安いと思います。
それでも性能は微妙なので、コスパは高くないと思いますが。
とはいえ7:5のアスペクト比を最安で体験できるモデルなので、それだけでも価値はあるでしょう。
またスピーカーの質も良く、Youtube視聴もしやすいです。少なくともPOCO Padより明瞭な音だと思います。
OPPO Pad Neoのデメリット
- ちょっと動作が重たい
- できることが少ない
- 若干、価格が高い
正直のところ、万人向けのタブレットとは言えません。まずゲーム性能が低く、ゲーム用途では使いづらい。
そして専用ペンシルやキーボードもなく、処理性能も低いためクリエイティブ用途もやりづらい。
それでいて価格も少し高いので、まあまあ不満が多いですね。
ハッキリ言って7:5のアスペクトに魅力を感じないなら、Xiaomi Pad 6やiPad 第10世代を買った方がマシでしょう。
それでも私がOPPO Pad Neoを使うのは、先述した通りYoutube視聴や漫画を読むときに快適だからです。インプット目的で使いやすいので、OPPO Pad Neoの強みを理解した上で購入すれば不満は少ないでしょう。
購入した保護ケースと保護フィルム
ケースの質は微妙だったので、他の製品にした方が良さそう。とりあえず使えればいいなら、悪くない価格だと思います。